素振りのこと

カタかたり

剣術のコトはじめ。
素なる振りの学びは上げと下げとの工夫より始まる。
上げねば下がらず下げねば動けず。
それは同時に立つということの理解をも意味する。

立つということの意。
そして
動くことの意味。

動かす身体。
動かそうとする私。

その構造と意図とのかかわりを理解するために
次に取り組むのが少し細やかな素なる振り。

結局のところ
形稽古で取り組む打ちや受けとは
この段階の振りとなる。

その耳で 危機を聞き分け 他所開き 静かに備えよ ウサギ一躍

そして稽古が進むにつれ
分化した技術は再び統合されてゆき
ただ打つという一つ太刀へと収束される。

これを平らかな学びと呼ぶ。

素に起こり 素に開かれし 裾野にて 高く聳える 富士は平らか

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