カタかたり

カタかたり

基本のいろは

この世界はモノゴトによって成り立っている。モノは見たり触れたりできる現象。コトは直接見たり触れたりはできないがその働きや流れ、変化などを感じることができる現象。伝統的な世界においては根源的な部分を非常に重視するため、結果として現れる部分より...
カタかたり

伝統のこと

今の自分に見えているものは今の自分の得ている知覚によるものでしかない。しかし人は自分の見えているものを基準に考え結論付けをしがちな生き物である。「愚者は経験に学び、智者は歴史に学ぶ」この言葉の真意は、愚者は今自分が理解しているものを正しいと...
カタかたり

神話と形の話・・・

私たちは形稽古を行う中でどのように意識を扱うかということを重視しています。組太刀として組まれた形。その組太刀の形の本数と順番。個々の形の手順と流れ。そしてその中にある個々の刀法。表と裏と初伝からその先に至る工夫。基本となる所作とその意味。そ...
カタかたり

単純さと美しさ

形稽古の中で私たちが追求していく所作はまず差し当たっては無駄を排しすべきことを単純に行うことにある余計なことがそぎ落とされたもっともシンプルで純粋なる所作そこに美しさが顕れる条件の一つが整う美しさとはうつ・くしうつとは空虚なさまでありすなわ...
カタかたり

形と流れ

一度何かが生まれればそこに流れが起こる。存在には濃淡が顕れ濃淡により流れが起こる。流れには順逆があり存在のある場のポジションによりその見え方は異なる。私たちは形の中でその仕組みを学ぶ。形における初期状況。コトの起こりに至るまでの過程。起こり...
カタかたり

素振りのこと

剣術のコトはじめ。素なる振りの学びは上げと下げとの工夫より始まる。上げねば下がらず下げねば動けず。それは同時に立つということの理解をも意味する。立つということの意。そして動くことの意味。動かす身体。動かそうとする私。その構造と意図とのかかわ...
カタかたり

形(カタ)稽古のコトはじめ

八百万の神々。この国の文化的背景には本来様々な価値観との同居というものがあった。多様な神々との共存には適度な距離感と丁寧な接触というものが重要であり、伝統的な形稽古とは、単に武術の稽古を行うばかりでなく、同時にそれも学んでいくということを意...
カタかたり

見取り稽古のこと

見取り稽古というものがある。正確にはというより理解を深めるには観取り稽古と見取り稽古に分けて考えるとよいもの。見ることによってその内容を知覚し検証工夫を行うのが見取り。視覚から得られる情報を元に行われるそれである。観ることによってその意図や...