2021.10.09 稽古会日誌 その4

稽古会日誌

見学に見えた方が正式に入会されたので午前中は基本・基礎的な稽古となりました。

・礼法についての概要
 丁寧に稽古を進めるためにやはり日常との境界をまたぐという点において礼法の理解は必要となります。
 併せて形稽古において古来より陰陽道や様々な行法との関連性において用いられる用語や基礎的な表現はその本質的な理解において避けて通れません。
 私たちは何に対してどのように何のために礼を取っているのか、それを知らずに礼を行うなどあり得ない以上、やはりここをおろそかにできないということです。

・立ち居振る舞い
 形稽古だなんだという以前に、私たちはその所作を扱うのであり、つまりは動作やその立たずまいがどのようであるのかを確認していくことが基本となるのです。扱う道具や技や形がどうこうという以前に、もっと単純にその所作をどのように行うのかを知覚しなければならないのです。特別なことをやるのではありません。が、日常においていい加減に扱っていたかもしれないそれをチェックしていく作業に慣れることが大事です。その事の端なのです。

・彼我の大事
 ワレとアナタ。その関係性の理解も基礎的なこととなります。所作とは知覚される意識の問題を扱うことでもあるのですから。誰がその行為を何に対して行うのか。それはいつでも確認されなければならないが、往々にして忘れられがちなことでもあるのです。

・場の話
 所作は今ここにおいて行われるのだから、ココという場をちゃんと知覚できているのかも基礎的な要素となります。形稽古は天才のためにあるのではありません。天才がなしえた結果を凡才が辿るために設定されたかりそめの状況の中で行われる稽古なのです。

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