2021.10.16 稽古会日誌 その6

稽古会日誌

長年稽古に来ている人たち向けの内容は記述するのは困難であるため必然的に初心者向けの内容にならざるを得ないがおいおいそちらも何らかの形で記していければと思う。なお、日誌に表記されている日にちと実際にそれを行った稽古日は記事をアップする都合上、数日ずれることがあるのでご注意いただきたい。

基礎稽古として主要関節部の可動性の確認。
関節部の可動性のチェックは円運動により確認を行う。これは身体の有限性によりその柔軟性及び可動状況を確認するには回すことで行うことがわかりやすいためである。
これらはヨガであったりストレッチであったり、すでに様々なやり方が十分にあり、目的に合わせて適宜工夫を行うものであるが、こと古流の武道において、さらに言えばそれぞれの流儀において特に何を重視するのかということもあるし、また、それぞれの段階や体の癖などによっても多少その目的が異なる部分もあるので、それによる微妙な差異が生じる場合があるのは仕方のないことである。

形合わせの確認。
合わせると一口に言っても何にどう合わせるのかは様々である。形稽古に臨むにあたり、形とは何かを理解していくことから始まり、流れの学び、場の知覚、そして形稽古の段階を進めつつ、その先に至ることとなる。ここでは当たり前だと思っていることが本当にそうなのかを確認していくことで、自分の知覚の曖昧さやむしろ間違った意識を知ることがその最初の学びとなる。

基本の学び 受け身の事始め。
基本とは単純な動きという訳ではない。動作の中で単純なものは基本となりうるが、単純だから基本という訳ではない。それはその場における動きの中でモノサシとなりうるものでなければならないからだ。だからある場では直線的な長さを図るのがモノサシであるかもしれないが、場が変われば曲面を図るのがそうであるかもしれないし、また違う場では角度こそがそれとなることもある。しかし、常に共通するところがある。そう、尺度としての働きである。それゆえ、基本の本質は変わらないが見え方が変わるということと、また、同じ場の中においても動作という変化を扱う工夫をしているがゆえに、取り組み始めた段階と、その状況を常に保つようにする段階と、それから離れて自由度を求める段階ではその扱いが変わってくることとなる。創造・維持・破壊という3つのテーマは場の中で働く基本において最も重要な見方でもある。武道においてはしばしば守・破・離という言い方をする。これは創造と維持を守とし、破壊を破と離に分けて活用する教えである。人は往々にして創造と維持に囚われてそこから動けなくなる。それゆえそこは守として一つにまとめ、破壊の部分を破と離に分けてその重要性と具体的なやり方を示唆する工夫を示したと思われてならない。

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